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Office Furniture Refurbishment Project "Culture Hub / Mercari,Inc."

  • Mar 26
  • 5 min read
撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)
撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)

既存家具を再構築したオフィス什器プロジェクト


2025年12月、メルカリは六本木ヒルズ25階・26階へオフィスを移転。これまでの挑戦の歴史を受け継ぎながら、次の10年に向けた新たな空間「CultureHub」が誕生しました。

この新しいオフィスでは、偶発的な出会い/対話の促進/大胆な意思決定を生み出す場として設計されています。


その中で、家具も単なる機能ではなく、メルカリのバリューを体現する存在として位置づけられました。今回、10組のクリエイターが手掛けた家具は、いずれも「循環」をテーマにした家具。

その中で私たちは、メルカリのバリューである「Go Bold」をテーマに制作を行いました。


素材


今回、私たちに与えられた既存家具は以下でした。


・MTGテーブル(大)1台

・MTGテーブル(中)4台

・ハイテーブル 2台

・図工椅子


これら既存家具を活用し、「Go Bold(大胆にやろう)」を体現する家具を制作することがミッションでした。


「Go Bold」をどう家具で表現するか


「Go Bold」とは、思考のリミッターを外し、大胆に挑戦し続けること。失敗を恐れず、普通ではないチャレンジを繰り返すこと。この思想を家具として表現するため、私たちは「大胆な行為」そのものをデザインとして取り入れることにしました。


叩き壊す

燃やす

切り裂く

太らせる(Boldのもともとの意味)

解体する


通常では躊躇する行為を、あえて家具のデザインとして取り入れることで、「Go Bold」を体現する家具を制作しました。


制作家具


叩き壊す


撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)
撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)

大胆さを表現するために、テーブルの中心を叩き壊しました。

通常であれば価値を失う行為を、あえてデザインとして採用。

さらにその穴を含めてエポキシ樹脂で固めることで、実用性と大胆さを両立したテーブルへと再構築しました。


中心に生まれた穴は、失敗の象徴でもあります。

本来であれば隠されるべき傷や欠損をあえて生み出し、意匠としました。


失敗は価値を失うものではなく、むしろその人や物の個性となり、強い印象を生み出す要素にもなり得るのではないでしょうか。このテーブルでは失敗も価値を生むという発想と、大胆に挑戦する姿勢そのものを表現しました。



燃やす


撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)
撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)

天板を燃やすことで、大胆さを表現しました。

燃やすという行為は、本来、壊す/失うことにつながるものです。

しかし、今回はその行為をあえて再生の文脈で用いています。


破壊と再生は、本来対極にあるものではなく、見方を変えれば、新しい価値を生み出すためのプロセスにもなり得ます。固定概念に縛られず、時には大胆に壊し、そして新たに生み出す。

このテーブルには、そんな発想の転換と、大胆な行動を後押ししたいという想いを込めています。


切り裂く


撮影:masa
撮影:masa

2台のテーブルの天板を、あえて真っ二つに切断する。

大胆なアクションは2台から4台のテーブルを生みました。


大胆に意思決定することで、可能性は倍増する。

固定概念を断ち切ることで、成果もまた倍増する。


分割された4台のテーブルは、可動性を高め、さまざまなディスカッションシーンに対応する柔軟な場を生み出します。


BOLD = 太る


撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)
撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)

BOLDの語源である「太る」「膨らむ」という意味から着想。

天板を膨張させ(あくまでも意匠として)、有機的な形状の天板を制作しました。

有機的な形状が、クリエイティブなディスカッション(会話が膨らむ)を誘発する装置として機能することを期待して。


解体と再構築


撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)
撮影:Leo Arimoto (YOHAK DESIGN STUDIO)

図工椅子を大胆に解体し、ローテーブルとして再構築しました。

椅子は、人の体を支える家具です。それは、座るという静的な行為を支える存在でもあります。

一方、テーブルは、モノを置くだけでなく、食事をする、タイピングをする、書くなど、人の行動を生み出す場となります。


つまり、椅子が「人の静」を支える家具だとすれば、

テーブルは「人の動」を支える家具です。


図工椅子を解体し、椅子からテーブルへ。

人の体を支える家具は、人の行動を支える家具へと変化しました。

このテーブルの上で生まれる小さな行動が、やがて大胆なアクションへとつながっていく。

そんな変化を後押しする存在になることを信じて、用途を転換しました。


試行錯誤のプロセス


「大胆さ」をどう表現するか。

そのアイデアの幅は広く、絞り込みには多くの試行錯誤がありました。


大胆さ

実現性

実用性


この3つのバランスを取りながらのデザインは、難しくもあり、同時に非常に楽しいプロセスでした。


空間が生む、新しい挑戦


メルカリの新しいオフィスは、人が集まり、対話し、挑戦が生まれる場所です。

今回制作した家具もまた、その挑戦を支える存在となることを目指しました。

大胆な家具の周りで、大胆なアイデアが生まれ、新しい価値が創造される。

この空間から、メルカリの次の10年の物語が生まれていくことを期待しています。


Project Information


プロジェクト:Culture Hub / Mercari,Inc.

クライアント:株式会社メルカリ

ディレクション:コクヨ株式会社

デザイン:株式会社家's

制作:株式会社中嶋工芸社、株式会社 河島建具、株式会社家's


制作家具

・MTGテーブル(大)1台

・MTGテーブル(中)4台

・ハイテーブル 2台

・図工椅子(ローテーブルへ再構築)



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